ChatGPT/Claude/Gemini 業務別の使い分け【2026年版】
結論(先に3つ)
- 1つに絞る時代は終わりました。業務で選ぶのが2026年の正解です。
- コーディングはGPT-5.6かClaude、調査と画像・音声・動画はGemini、機密業務は権限設計を決めてから一つ選ぶ。
- 安さで選ぶなら下位ティア(GPT-5.6 Luna、Gemini Flash)。全社標準は1本に固定せず、2〜3本を用途で併用する。
3つのモデルの現在地(2026年7月)
ChatGPT = GPT-5.6。7月9日に一般開放されました(経緯)。上位から Sol・Terra・Luna の3ティア構成で、価格は100万トークンあたり Sol $5/$30、Terra $2.50/$15、Luna $1/$6 です。最上位Solは、エージェント的なコーディングの指標で最高スコアが報告されています。
Claude = Sonnet 5 と Fable 5。常用はSonnet 5で、標準価格は $3/$15。長い作業を最後まで完走する設計が売りです(レビュー)。最上位のFable 5は7月12日でサブスク込み提供が終わり、以降は従量クレジット $10/$50 に切り替わります(経緯)。
Gemini = 3.5 系。軽量のFlashは5月に出荷済み。上位のPro は品質検証で7月へずれ込み、7月時点ではまだ限定プレビュー中と報じられています。Proは200万トークンの文脈長と強化した推論モードを持ち、価格は約 $15/$60 とされます。前世代の3.1 Proは $2/$12 で、推論・科学系の指標で首位を保ち、動画と音声も扱えます。
価格や提供状況は動きます。契約前に各社の最新の料金ページを必ず確認してください。
場面1: コーディング・エージェント作業
第一候補は GPT-5.6 と Claude Sonnet 5 の2択です。ベンチ上の最高点はGPT-5.6の最上位Solが報告していますが、点差は自社のコードで再現するとは限りません。Sonnet 5は「途中で止まらず完走する」挙動と、$3/$15 という常用しやすい価格が強みです。まず両方に同じ課題を投げ、通った本数と手戻りの少なさで選ぶのが確実です。
場面2: 長文の調査・推論
大量の資料を読ませて考えさせる用途は、Geminiが向きます。200万トークンの文脈長は、長い報告書や議事録をまとめて渡せる幅です。推論・科学系の指標でも前世代Proが首位を保っています。GPT-5.6のSol、Claude Sonnet 5も高精度なので、扱う文書量が並なら手元のツールで足ります。決め手は「一度に渡す量」です。
場面3: 要約・翻訳・分類などの定型処理
高頻度で単純な処理は、性能より単価で選びます。GPT-5.6 Luna($1/$6)や Gemini Flash が候補です。処理量が月に何百万トークンにもなるなら、単価差がそのまま請求額の差になります。品質が要件を満たす最も安いティアを実測で見つけるのが、この場面のコツです。
場面4: 画像・音声・動画を含む仕事
テキスト以外を混ぜて扱うなら、Geminiが素直です。動画と音声をそのまま入力できる点が実務では効きます。ChatGPTも画像は扱えますが、動画・音声まで一本で通したいならGeminiが早い。素材の種類が多い制作・分析の現場では、ここが選定の分かれ目になります。
場面5: 機密データを扱う社内業務
この場面だけは、モデルの銘柄より先に決めることがあります。どのデータをどのサービスに渡してよいか、承認は誰が出し、ログをどう残すか。この線引きが抜けると、どのモデルを選んでも事故は防げません。項目は社内AI利用ガイドラインの作り方とAIエージェント社内導入チェックリストにまとめてあります。外部に出せないデータがあるなら、ローカルLLMやオンプレ提供も候補に入ります。
早見表(2026年7月時点)
コーディング=GPT-5.6 / Sonnet 5。調査・長文=Gemini。定型の大量処理=GPT-5.6 Luna / Gemini Flash。画像・音声・動画=Gemini。機密業務=権限設計を決めてから一つ。迷ったら、最上位を1つ契約するより、中位ティアを2社ぶん使い分ける方が、費用対効果は出やすいです。
どう選ぶか
2026年のモデル選びは、性能表を横に並べる作業ではなくなりました。同じ月に、Fable 5はサブスクから外れ、GPT-5.6は限定提供から開放され、Gemini Proは発売がずれています。つまり「いつ・誰に・いくらで使えるか」が銘柄ごとに違い、しかも動く。だから選定基準は最高スコアではなく、その業務でいま安定して使える一本になります。1社に賭けず、用途で分けて持つ。これが供給条件の変わる時代の、実務的な備えです。
関連する用語とレビュー
GPT-5.6が7月9日に一般開放 / Claude Sonnet 5レビュー / Fable 5のサブスク込みは7月12日まで / ローカルLLMのメリット・デメリット / 実務ガイド一覧
出典
OpenAI / Anthropic / Google DeepMind Gemini。価格・提供状況は各社の最新料金ページを参照(2026-07-12時点の公表値・報道に基づく)。